いま、「院試が終わった後にやるべきこと」をもう一度考えてみる
そろそろ、大学院入試の結果が出始める時期かと思います。
私もちょうど一年ほど前に、東大に進学が決まってめちゃめちゃ喜んでいたのを覚えています。
院試が終わった皆さんは、「大学院に向けて、何をどう準備すればよいだろうか」と悩んでいるのではないでしょうか。
今日は、「大学院入学前に、本当は何をやるべきだったのか」という問いの回答を考えてみようと思います。
まずは指導教員に聞くことから始まる
さて、去年の私は合格後すぐに教授にメールをして面談に行き、「どんなことをすればいいですか??」と質問しました。
このあたりのことは、過去の記事に書いてあります。
当然、指導教員から学ぶべき内容の指示がある場合、それを優先的にやるべきです。
指導教員から私に与えられた具体的なタスクを列挙すると、以下の通りになります。
- 某専門書(税込3万円強でA4,800ページ。広辞苑よりデカくて重い)の読了
- 英語(TOEFL iBTで100点くらい取れるといいとのこと)
- プログラミング(C, Python)の理解
- ハードウェア記述言語(Verilog HDL)の理解
で、じゃあ結局のところ実際にどれくらいやったのかと言いますと、
- 某専門書は、結局良くわからなかったし10%も読めていない
- 英語はほぼ放置していて、とてもTOEFL 100点なんて取れない
- Pythonは基礎的な部分を勉強したが、Cは勉強できていない
- Verilog HDLは書籍を買っただけで何も学んでいない
という散々たる有様です。
いま書いていて思いましたけど、不真面目すぎましたね…
必ずしも入学前に専門知識を学んでおく必要はない
私は某専門書を読み終えられなかったわけで、それ自体は褒められたものではありません。
しかしながら、今振り返れば、研究で必要な専門的な知識は入学前に学んでおかなくても困りませんでした。
結局、私自身は研究テーマが決まった後に資料を読み込みましたが、これはかなり効率的だったと考えています。
やはり、研究テーマがあやふやな状態では、学ぶべきものが見えづらいのが現状です。テーマが決まってから学ぶのでも、遅くはないでしょう。
もちろん、この辺りは研究内容に依存すると思うので、一概には言えませんが…
同期や学部時代の先輩を見ても、修士の研究分野を大学院入学前にしっかり学んでいた人は(私の周りには)いませんでした。
もちろん、入学前に学んでおくに越したことはありません。
ただ、「それよりも、学部の卒業研究をしっかりこなすことが重要」という意見もあります(東工大の某教授)。
英語と単位取得に必要な勉強はやっておくといい
では、私自身は実際のところ大学院入学前に何をやっておくべきだったか、といいますと、以下の2点があげられます。
- 英語
- 生物学
まず、英語です。とにかく使いまくります。論文が英語なのは当然で、授業やプレゼン、共同研究先とのやりとりなど、めちゃくちゃ使います。
もっと勉強しておくべきでした。
あと、就活とかでも「TOEICの点がもうちょっとあればな~」ってなります。
【追記:こちらの記事もご覧ください】
英語が苦手な人は、少しづつでいいので確実にやっておくべきだと思います、マジで。
次に「生物学」と書きましたが、
これはすなわち「単位取得に必要な科目で、かつ今までに勉強したことがないもの」です。
私の場合、大学受験の理科は物理と化学でしたし、学部時代の専攻は電気電子だったので、生物に関して本当に無知でした。
ところが、大学院では生物学の試験があるではないですか!!!
案の定、めちゃくちゃ苦労しました。
研究では使わないものの、単位取得が必要な科目に関しては、ある程度基礎があったほうが確実に楽できます。
研究は少しくらい進捗が遅れても(特に修士1年のうちは)なんとかなります。しかし、単位取得のための定期試験は待ってくれません。
単位にコミットせよ!
プログラミングが必要なら、是非やっておくべし
余談ですが、入学前に学んでおいたPythonの知識は、いま非常に研究で役立っています。
プログラミングというものは、教材を読んだからといってすぐにスラスラと使えるものではありません(中には一瞬でできる人もいるのでしょうけれども...)。
研究でプログラミングが必要で、かつ今そのスキルが無い人は、やっておくとかなり役立つと思います。
それでは、今回はこの辺で!
ご質問等は、お問い合わせフォームより受け付けております!